絶縁状態の母亡き後の支払い義務は？

ご心配なさっているのですね。 まず、お母様が亡くなったときに生じる賃貸の原状回復費用や遺品整理などの費用についてですが、これらの費用の支払い義務は原則として相続人にあります。ただし、あなたが賃貸契約の契約者や連帯保証人でなければ、直接的な義務は生じません。しかし、相続人として、お母様の遺された財産（負の財産も含む）を相続することになりますので、その範囲内で責任を負うことになります。 相続を拒否した場合、つまり相続放棄を行なった場合には、これらの支払い義務から免除されます。相続放棄は、亡くなった方の死亡を知った日から3か月以内に家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。相続放棄を行うことで、相続人は故人の財産だけでなく、負債からも手を引くことができるのです。ただし、この手続きを行う前に、故人の財産を使ってしまうと、相続放棄が認められない場合があります。したがって、火葬代などの必要最低限の費用以外は、相続放棄の手続き前には極力触れないようにしましょう。 つまり、相続を拒否することによって、原状回復費用や遺品整理などの費用支払い義務から免除される可能性があります。ただ、そのためにはきちんとした手続きを踏む必要があることを理解しておいてください。